現在、下肢静脈瘤に対する硬化療法に使用できる薬剤は2006年9月に薬価収載されたポリドカスクレロールという薬剤になります。
この薬剤は界面活性作用により血管内皮細胞を障害させ、最終的に血管を繊維化させることにより静脈瘤を退縮させるといった治療になります。
治療方法としては薬剤をそのまま静脈瘤内に注入する液状硬化療法と薬剤をフォームにして注入するフォーム硬化療法があります。
血管内皮細胞の障害は薬剤と血管内皮の接触時間が長いほど治療効果が高まるとされており、治療効果の概念から近年ではフォーム硬化療法が主流となっています。
従来フォームは手動(Tessari法)で作成していましたが、VARIXIOマイクロフォームシステムはより質の高いフォームを作成するための医療機器になります。
質の高いフォームは治療効果を高めるだけでなく、血管内皮細胞と薬剤の接触面積が増加することにより*empty veinの概念 からも合併症の軽減が期待されます。
VARIXIOマイクロフォームシステムは低濃度の硬化剤においても粒子が細かく均一で長持ちする高品質なマイクロフォーム硬化剤を自動で調整することが可能です。
※empty veinの概念
硬化療法を行う際にはできるだけ血液と薬剤が混ざらないように血液を排除することにより、硬化療法後の血栓性静脈炎や色素沈着を軽減できる。